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2007年7月の投稿

2007年7月31日 (火)

基調発題への「異論・反論・オブジェクション」2

大阪高生研ブログファンのみなさま、こんばんは。事務局長の首藤です。熊本大会応援HPをごらんいただきましたでしょうか。高生研熊本大会の基調発題について、大阪高生研では例会で時間をとって議論しました。その報告連載がはじまっています。その1をまだお読みでない方は、このブログを読む前に、ぜひ、左の応援HPをクリックいただいて、「異論・反論・オブジェクション」1と埼玉の内田先生のレスポンスをご覧ください。

 内田先生、レスをいただいてどうもありがとうございました。みのり豊かな現地討論になるものと期待がふくらみます。それで、内田先生からのレスにお答えする前に、とりあえず3回シリーズの続きをあと2回掲載させていただきたいと思います。

基調発題への「異論・反論・オブジェクション」2

 大阪の例会では、次の諸点で議論になりました。

①p107下段:「複数性を重視するか、逆に統一性を重視するかによって実践イメージが異なったものになるはず」という箇所は、単純な2項対立の図式で、どちらかの選択を迫る善悪2元論の議論ではないか。「討議」は複数性を重視しながらも、統一性を求めるものであるのではないか。

②「・・当時の集団づくり」では「・・・現実には複数性・異質性を抑圧する圧力が働くだろう。」の箇所は、本当にそうなのか。討議はそもそも集団の意思(意志)を決定するためのものであって、異論はあるが一致点では協力するというのは、複数性・異質性の抑圧なのか。

③p108。「・・「集団づくり」の中心には<目的の>・・・複数性・異質性にひらかれた社会構想としては「フォーラム型社会」が適しているだろう。」という箇所について。フォーラム型の社会というのは、単に言い放しの社会イメージではないのか。集団づくりの中心に<目的>の共有があるのは、当たり前のことで、そうであるからこそ個人ではできないことがみんなの協力でなしうるのではないのか。

④p108の下段、「・・学校社会に共同体的な安心空間・・・より開かれた権力関係へと変容させていくという立場をとる。」という箇所について。この「より開かれた権力関係」とはどういうイメージなのか。たとえば、学校の権力関係を組み替え、学校という社会のありかたをも作り変えるような実践、たとえば三者協議会で、生徒がカリキュラムづくりにまで関与しうる実践構想を考えるのか。

⑤p108下段からの「開かれた討議」と「閉じた討議」は中央集権的なツリー型の討議と分権的なリゾーム型(地下茎の意味。地下のさつま芋のようなネットワーク型の世界)という把握であるが、これも二項対立的で、中央集権型でも「ひらかれた討議」は可能ではないのか。学校の生徒会実践など、生徒の意見集約は最終的には中央集権的に組織原則でなされるものであろう。

⑥第2章 実践編について ここは、例会参加者の多くが「理論編と実践編がうまくリンクしていないのではないか。」と感じたところです。たとえば、「企業サイドのライバル的視点」を指摘されていますが、理論編で、生徒をライバルとして遇するという部分があるのですが、生徒をライバルにまできちんと育てる視点をまず教師がもつべきではないか。生徒はやはり未熟な部分もあるし、それこそ非対称的・不平等の関係から自らの言葉をもち、対等にわたりあえる大人として育てることもなしに、いきなり生徒は「対抗者=ライバル」にはならないだろう。という議論をしました。

ちょっと長くなりましたのでここで一旦終わります。内田先生への応答は、次の3を載せたあとにしたいと思います。(首藤)

基調発題への「異論・反論・オブジェクション」1

高生研熊本大会がちかづいてきました。ところが、台風が近づいてきていてフェリーで行こうと思っているのに、欠航になったらどないしょう・・・。と不安でたまらない今日このごろです。

大阪高生研では熊本大会で論議される「基調発題」について例会を開きました。その報告記事は熊本大会応援HPに載せています。左の応援HPをクリックしてください。

2007年7月30日 (月)

授業でできる簡単ゲーム

 歴史的な参院選の前日、組合の和泉支部教研に呼ばれて、ワークショップしてきました。テーマは、「授業で、HRで使える小ネタ・小技、一挙開陳」。
 HRびらき定番のバースデー・ゲームでグループ分けしたあと、「新しいクラスで出会いをつくる簡単ゲーム」各種。
 「最高の笑顔」、「あいさつリレーことば編・ジェスチャー編」、「握手~気の合う人かな?」、「オリジナル名刺交換」…。最初の出会いづくりがなかなか難しくなった今どきの生徒を考えて、表情・ことば・からだ・ふれあいで自己表現できる方法を考えてみました。
 次に、授業で使える簡単ゲーム。一斉授業がなかなか成り立たないこのごろ、自然に授業ワールドに入っていけるには?と考えてみました。僕がやったのは、「2字熟語でしりとり」と「世界の国クロスワード」。2字熟語は高校の先生でも結構苦労してましたね。これは意外と進学校向け?
 さて、そのあとは本日のメイン、参加者みんなでゲームをつくってみる。条件は、「簡単に準備できて5分以内でできること」。時間が押していたのですが、どんどんできました。以下、紹介。
【英語】
 ①カラー・イメージ:色をいくつかあげて、その色からイメージするモノを英語であげていく。
 ②伝言ゲーム:英語の短文3つを座席タテ列で伝言。一番後ろの座席の生徒が正確に言えたら合格。
 
【国語】
 ③ひらがなの森:50音表を用意。かな2文字でいくつ単語がつくれるかな?(一度使った文字は消していく) *発展→3文字、4文字で挑戦。
             *発展→いろはの森:これは古文単語をつくるゲーム
 ④“へん”からはじめよ:たとえば「木」扁の漢字を何字つくれるか。
【理科】
 ⑤生き物のなまえ:“あ”行ではじまるほ乳類、いくつ出せるかな? 

 どうです?「それなら、他にこんなのもあるよ」という方、教えて下さい。(たぬき)


2007年7月29日 (日)

早蕨8月号、無事完成しました!

 早蕨係で都合がつかない人が多くて心配しましたが、常任のみんなに、東京から来た編集者のTさん、それからさくらさんに手伝ってもらい、無事完成しました。(さくらさんは前回に続いてのお手伝い、ありがとう!) けっこう自信作です。日曜日に発送するので、読者のみなさんに届くのは週明け? あ、全国大会に確実に参加するだろう方には大会で手渡しします。経費節約のため。あしからず。
 早蕨づくりに続いて、大会基調の学習会。沖縄のフリー教育研究者、浅野先生も交えての2時間でした。
 基調のテーマは、「討議空間づくり 教育と政治の間に」。ですが、題名は「討論空間づくり」になっている(高校生活指導p106)。誤植でしょうか。誤植ならかまわないのですが、意図してのことなら、ちょっと問題。
 高生研では、これまで「討論」と「討議」をわけて使ってきました。意見いいっぱなしで参加者を拘束する決定をしないのが「討論」。意見を言い合ったあと、参加者の行動を組織する決定をするのが「討議」。これをわざわざ使い分けてきたのは、集団には構成員を拘束する決定をするときもあれば、拘束してはならない問題もあるからです。
 今度の提起の討議空間づくりは、討議といいながら内容的には、討論を通じて「各人において問題が再解釈され、その解決は個別的になされていく」(p109)とあるように、討論といった方がいい空間づくり。なのに、あえて討議空間づくりとする意図は何なのだろう…?
                                           (編集長いぬま)

2007年7月24日 (火)

早蕨8月号予告、アップしました

 HP(左サイドバー)をご覧下さい。原稿、ほぼ集まり、いま、編集作業に入っていますが、えらいこっちゃ。40㌻に届きそうな分量…。
 全部載せてしまうか、泣く泣くいくつかを切るか(というか次号以降に回すか)、困っています。でも、明日には、仕上げ担当のIさんに回して最後の手を入れてもらわなければなりません。タイムリミットがせまっていますので、編集長の独断をお許し下さい。よって、HPに載せた目次のいくつかは変わります。

 さて、早蕨の作業と10月号の企画会議ですが、7月27日(金)4時30分から行います。その日は、6時から基調学習会もあるので、さっさとやりきるのに人手が要ります。お手伝いしていただける方、メール下さい。(いぬま)

 

2007年7月23日 (月)

元気がでる本

こんにちは、N夫です。夏休みですね。書店の参考書コーナーをぶらぶらしてて、「東大に入るための・・・」というハウツー本がいっぱい並ぶコーナーでふと手にとった本。おもしろくて一気に読んでしまった本です。
偏差値40のかしこい生き方『私おバカですが、何か?』深田萌絵 マガジンハウス
 筆者の深田さんは1978年大阪府生まれの28(29?)才。現在早稲田大学政治経済学部4年在学中。成績はサイテーで引きこもりな小中時代、高校のあだ名は丘の上のキャバクラ、短大に行けといわれても偏差値40、年収150万円のOL生活、短期の留学生活・・・と彼女の生活は悲惨な有為転変のありさま。その様子を率直に語っていくのですが、本人が正直に語るそのバカさかげんは、幾分誇張もあるのでしょうが、申し訳ないですが笑ってしまいます。でも、そんな彼女が、そういう体験の中から本当にいろんなことを学んでいくんですね。その「学び」のリアリティにひきこまれます。
 未来に希望が持てずどうしようもなくなった彼女は、街でたまたまみかけた早稲田のポスターに惹かれてAO入試を受け、見事合格。彼女の努力もさることながら、彼女が勉強を教えてもらうために早稲田の知らない学生に声をかけていく。そういうヘルプをだしていくバイタリティというか熱心さというか・・・。それは、「学びたい!」という意欲に突き動かされているんですけど、そういう彼女をささえてやろうと人に思わせる何かが彼女にあったんでしょうね。わずかな期間ですが、猛勉強をしていくうちに彼女は「・・・私は自分でもなんとなく変化を感じていたんです。勉強ばっかりしていたせいか、頭の中が妙にクリアな感じになった気がする。頭の中でごちゃごちゃしていたことが整理されていく感じ。」という境地に達していきます。その後は・・・まあ読んでみてください。彼女の経験に裏打ちされた受験のノウハウも収められています。
 「ウリ」を意識した編集者の手も入っているとは思いますが、「本当に必要な学び」の1つのありかたなのかな・・・と考えさせられた本です。

2007年7月21日 (土)

夏休みの宿題

今日は終業式。明日から夏休みですね。といってもまだまだ授業の続く学校もありますが。ご苦労様です。僕は、現代社会でこんな宿題を出しました。

  夏休み調べ学習
 
 1学期に勉強した知識をフルに使って、調べ学習に挑戦しよう。次の3つのジャンルから、1つ以上選び、レポートを作成しなさい。提出期限:8月31日(金)

1.将来、役立つスキルをGETしよう!
  ハローワーク体験ツアー(申し込み〆切7月20日(金)先着10人まで)
 ・ハローワーク(公共職業安定所)に行き、約2時間のプログラムを体験します。
  ・交通費:実費
 ・プログラム内容:「企業が求める新卒者」についての講演
            検索パソコンを使った「仕事探し」体験など
  *現在、5人の生徒が参加を希望。 

2.交渉技術を身につけよう!
 アルバイト先から雇用契約書(労働契約書)をもらってみる。
 ・現在、アルバイトしている人は、自分のアルバイト先に頼んで、自分の雇用契約書(雇用通知書)をもらおう。 *書面で渡すことになっているから、法律上は使用者が断ることは出来ないことになっている。
 ・でも、あくまで、「学校の調べ学習のため」なので、人間関係をこわさないようにね。

3.政治に関心を持ってみよう!
 参議院選挙に注目。雇用や労働にかかわることは、法律で決められている。法律を作る国会議員の人たちが、どのような若者の雇用政策や労働問題の解決策をかかげているか、調べてみよう。
 【調べる政党】
    自民党・公明党・民主党・共産党・社民党の5政党を比較する。
 【調べ方】
    選挙(7月29日投票)前の1週間ぐらい、新聞テレビに注目。
    各政党が配るビラやチラシも使える。
    インターネットで、各政党名を入れて、「雇用・労働政策」を検索するとヒットするかも?

 1学期に2回行った調べ学習は2~3割の提出率。果たして夏休みはどうなるか…。                              (たぬき)

2007年7月19日 (木)

お待たせしました。後泊ツアー追加募集のお知らせ

「学校祭が本日終わり、家でこのブログをみたら、エエ! 満員とのこと。追加がありましたら、参加を申し込みたく連絡します」
 北海道のHさん、お待たせしました。
 ご好評の後泊「山鹿温泉&吉野ヶ里ツアー」、福岡・K号の手配がつき、めでたく5名分追加募集します。
 Hさんの申し込み受けつけましたので、あと4名。以下、安心・かなりズサン・なんくるないさぁのSATOツーリストまで。

★☆★☆★☆★☆  以下再掲   ★☆★☆★☆★☆

 【SATOツーリスト厳選】

交流会・書籍・安宿担当ほか合同お疲れさん&まだまだ勉強もするかぁ熊本大会後泊ツアー
~史跡公園保存運動のリーダーとまわる吉野ヶ里遺跡と「乙女の柔肌湯」山鹿温泉安宿探訪ツアー~

●とき:2007年8月6日(月)大会終了後~7日(火)13:00佐賀(もしくは17:00福岡)解散
●時程(予定。参加者合議のうえ、柔軟対応)
6日(月)
15:00 大会終了(お手すきの方は、書籍返本等の作業をお手伝いいただければありたいです)
16:30 書籍係返本等終了、バスもしくは乗用車に分乗して移動。
18:00 山鹿温泉着

7日(火) 
 9:00 山鹿温泉発
10:00 吉野ヶ里遺跡着。関家氏のガイドのもと、現地見学。
12:00 昼食
13:00 佐賀組解散
17:00 温泉1ヶ所(+α)後、福岡組解散 
●催行人数
 上限15名まで(先着順)。
●予算
 時価。宿は「超格安(熊本・田中氏談)」。参加人数、参加者顔ぶれ、交通手段等によって変動。
●吉野ヶ里ツアーガイド
関家敏正(せきや・としまさ)氏
 佐賀県年金者組合委員長。もとフクニチ新聞、赤旗等の記者を歴任。工業団地建設地にて発見された弥生時代最大級の大規模環濠集落跡の重要性を訴え、市民運動により国特別史跡、歴史公園化をかちとる。

●宿  今回、熊本・Nさんや福岡・Kさんなど、若き女性も参加希望されていること等鑑み、上記Cコース、内湯、部屋食の「ちゃんとした旅館」を予約しました。

●旅館割烹 田嶋 〒861-0501 熊本県山鹿市山鹿340-1 TEL/FAX 0968-43-5118
http://www.d1.dion.ne.jp/~tasima/index.htm
●一泊2食つき 7000円(+α)

 定員20名。(5名分、定員追加しました)
 参加申し込みされる方は、きちんと下記にて意思表示お願いしますね。(「口約束」要確認)

●申し込み、問い合わせ
 安心・かなりズサン・なんくるないさぁのSATOツーリストまで
     taikanokaisin@occn.zaq.ne.jp

2007年7月18日 (水)

早蕨感想御礼

 早蕨編集長の井沼です。6月号(特集:小さな実践記録を書いてみる)には、Tさん含め3人の方から感想を寄せていただきました。(すでにブログで紹介)
 Tさんや山野すずめさんの感想は、学校の外の人たちの関心がどこにあるかを教えてくれる貴重な物さしでした。言われてみれば更紙があたりまえの仕事場なんて、世間の少数派?? こういう微妙なズレの感覚って大事だと思います。
 「小さな実践記録を書いてみる」も、読み手が暗黙のうちに期待する実践の起承転結をはずせたら…とひそかに思っていました。それは書き手の殻(特にベテランになると、自分の実践をいつの間にか得意パターンの中でしか意味づけられなくなっている)を外側から見直してみることでもあります。「え、なにこれ?これでおわり?」とか「え、なんでそうなるの?」という違和感が、実践を見る目を少し変えてくれると思います。そういう意味で、個人的に好きなのが、山崎さくらさんの不登校気味の留年生を家庭訪問したときの場面。玄関先で泣き叫ぶ女性の声を聞いて、山崎さんは家の前でお母さんの携帯にメールを送る…(p9)。この一瞬の判断、若い山崎さんの感性にしびれます。

 あ、それからTさんから「7月号は?」と質問メールをいただきました。すみません。早蕨は今年から、早蕨係編集による隔月刊+常任委員会編集の臨時増刊2回の年8回です。
 昨年まで、月刊に近い回数を常任委員会で追求してきたのですが、活動の広がり(常任の多忙化)がいっぱいいっぱいになってきたので、早蕨編集を常任の仕事から独立させて、係体制にしました。いま、早蕨係には、20代2人、30代1人、40代2人、50代1人と幅広い年代のメンバーがいます。早蕨係自身が楽しみながら無理なく作れるように、発行のペースも少し落としました。なのに、年間2000円のままで少し高くて申し訳ありません。その分、中味をじっくりいいものにしていこうと思っています。8月号の予告をもうすぐHPにアップしますのでお楽しみに。

2007年7月17日 (火)

諏訪哲二「なぜ勉強させるのか?」を読んで

 「教育再生を根本から考える」という副題とともに、帯には「学ぶ姿勢のない子ども、成績だけにこだわる親。学力以前に注目しよう!」というリードに惹かれて買ってみた。光文社新書720円+税
 いま、日本の子どもの「学力低下」を口実に、お上では「学力向上=知識を学ぶ」派の政策が強まっているが、諏訪は、彼らが子ども(若者)を単純に頭脳(学力)と捉えている誤りを指摘し、それは、「知識を学ぶ」派が、すでに学ぶ主体(近代的個人)が成立していることを前提にしてしまっているからだという。諏訪によれば、子ども(若者)は近代的個人として学ぶのではなく、近代的個人になるために学ぶのだ。つまり子どもは「ありのまま」の自分を自ら一度断念しなければ、「自己」(公共的な「私」)にはなれないし、そのような人間として成長させるために、学校は、授業や学力だけで構成されているわけではなく、それ以外の要素、つまり生活や、決まりや、授業や、校友や、師弟関係などによって、総合的に立体的に子ども(生徒)たちが公共的な「個」をが立ち上げていく場なのだという。そのような視点から、諏訪はかつての文科省主流だった「ゆとり・生きる力」派を半分支持しつつも、「ゆとり・生きる力」派も、授業の改善ばかりを考えて、生活(行事・活動)を圧迫し、無視したことを批判する。
 ここまでは、「なるほど、ふんふん。」という感じ。高生研教師と共感するところ多しだろう。だけど、肝心の、じゃあ子どもたちの生活はどうなってしまったか(どのような生活から、子どもたちの意識が形成されているのか)、生活をどう作りかえていくのかとなると、経済的合理性(水平的選択)ばかりが優先される社会風潮を嘆き、垂直的(精神的)に選択することを忘れている、と憤るだけで終わってしまっている感じ。物足りないだけなく、「絶対的なもの」への感情的傾斜が感じられて何となく危険な感じすらある。たぶん、諏訪がそうなってしまうのは、「近代的個人」を形成する学校に隠された階級的問題(豊富な社会的資源を使いグローバルに生きる力を身につけるエリートと、貧困のハンデを背負いながら自己責任に追い込まれるプレカリアート予備軍)を批判的に検討する視点に欠けるからかな。と、生意気にも思ったのでした。けっこう刺激される1冊です。(たぬき)
 

はじめて「さわらび」読みました

 さる出版社にお勤めのTさんから、メールをいただきました。

はじめて届いた「さわらび」。
封を開けて「さわらび」を取り出すと中学や高校時代にもらっていた学級通信のような手作り感がでていて、つい「おっ、なつかしい」と声 をだしてしまいました。更紙を手にしたのも久しぶりでした。

 めくっていくと特集の「小さな実践記録を書いてみる」は、ちょっと短 くて物足りない感じもありましたが、どれも教師と生徒のやりとりが浮かぶような文章で、いい。また、集団づくり学習会報告も、読みごたえありました。現場からの理論への問題提起はするどく、考えさせられるところがあり、深めるべき課題が山積していることを痛感しました。現場を知る情報源として活用したいと思います。次号が楽しみです。 (しゅん)

 感想をお寄せいただきありがとうございます。読者のみなさん、今後とも感想をお寄せくださればうれしく思います。ブログ上で交流できれば楽しいですね。(事務局)

2007年7月14日 (土)

初もの・・・

たぬきさんから「初もの」のお便りをいただきました。・・・・・・・・・070711_064001

岸和田は包近の桃。包近と書いて、「かねちか」と読む。泉州では桃の名産地で知られる。やや小ぶりだが甘い。台風の接近のため、昨日で全部収穫したのだそう。桃農家は大変だ。台風の被害がひどくなりませんように。(たぬき)

2007年7月12日 (木)

熊本大会後泊ツアー満員札止め御礼

 SATOツーリストです。
 ご好評の熊本大会後泊交流会、「史跡公園保存運動のリーダーとまわる吉野ヶ里遺
跡と「乙女の柔肌湯」山鹿温泉安宿探訪ツアー」、おかげさまで定員いっぱいの予約
をいただき、めでたく満員札止めとなりました。ありがとうございました。

 ツアーガイドの関家氏(もとフクニチ新聞記者)からは膨大な資料が届き、宿泊地
となる田嶋旅館若旦那からも「他に何もない宿ですが、“お湯の良さ”にはおそらく
びっくりしてもらえると思います」と自信満々のオコトバ。参加者も北海道から沖縄
まで、学生もいれば若手女性研究者もいる、高生研常任&初参加者のコラボ、と多彩
な顔ぶれ。

 楽しく行く夏を惜しみましょう。

(PS)「全国通信に載ったとたんに札止め」とはあまりにムゴイ! という声あり。
 足の手配さえつけば、あと5名ほどの定員増も可能か? その節は、「熊本大会応
援ブログ」にすぐ載せますので、ご注意ください。 
 

2007年7月11日 (水)

高生研熊本大会:おおさかPresents!の交流会

熊本大会まで、あと1ヶ月。全国大会応援ブログも充実してきましたねえ。僕はNさんといっしょに夜行バスで熊本入りする予定ですが、だんだん楽しみになってきました。高生研全国大会は夜も(が?)面白い。今年の大会交流会は魅力的なものがいっぱいです。(交流会ホームページ参照)なんとそのうち3つは、大阪が企画する交流会。ちらりと紹介しますね。

①今年も見せます!大阪の文化祭みて歩き2006
 昨年の大会で好評だった「文化祭みて歩き」交流会。今年も期待に応えて詫磨さんの新作「文化祭見て歩き2006」発表です。足かけ11年、まわった文化祭は180校以上。アナログ派の詫磨さんですが年々、技術が上がり、映像がとてもきれいに仕上がっています。もちろん中味も、「すごいけど、うちではムリ」という気持ちにさせないよう、いろんな仕掛けがされています。乞うご期待!

②教室をちょっと楽しくする小技、小ネタ大集合!
 ・最初の緊張をほぐす自己紹介ゲーム 
 ・授業のだれた雰囲気を変えるゲーム
 ・遠足のバスの中で遊ぶ小ネタ
 ・学級日誌、生徒がどんどん書きたくなる小ワザ
 ・遅刻が多いクラスの朝の一ネタ
 ・大掃除を全員で楽しくやる小ワザ… これ全部やります!だけじゃないよ。みなさんの持ち
     込む「ちょっと困った」を変えてしまうアイデアをみんなで作ります。

③「学級通信の広場」へようこそ!
 学級通信を書いてみたいけど、きっかけがつかめない。始業式に第1号を出したまま、結局休刊状態…。がんばって書いても、今ひとつ読まれていない。など、実践的な悩みに、参加者相互で知恵を出しあって、応えていくというお役立ち交流会です。コーディネーターは、初担任以来18年、日刊通信発行を貫いてきた大阪高生研の藤田がつとめます。9月が待ち遠しくなること請け合い!

みなさん、熊本でお会いしましょう!!


2007年7月10日 (火)

N夫さんの学校で・・・感想文

7月5日付の記事について、N夫さんの学校での教研に参加された方々の感想です。

1.「困ったことをかけと言われて書けなかった。困っていなくてノーテンキなのか、困った  ことをわかっていないのか、自分への課題がでてきた。やってみて失敗したことを言っていただいてホッとした。」

2.4月に比べて授業の工夫が少なくなったことに気づきました。他の先生らの意見も聞けて参考になりました。

3.おもしろかった。職場の同僚がどんなことを考えているのか知れた。同僚性を感じられた。

4.先生方のいろいろな取組を知り、とても勉強になりました。楽しく過ごせました。

5.生徒に対する際の自分の意識の持ち方や、子どもの視点に立った考え方など「なるほど」と思うことがあって、とてもよかったです。貴重な話を聞けて本当に良かったです。

6.途中からの参加でしたが楽しかったです。日々流して仕事してとまどっていますが、自分がどんな生徒を育てたいのか、原点に戻れたような感じです。ありがとうございました。

7.困難校の指導と一口にいってもさまざまあると知り、他校のとりくみに興味をもちました。

8.10年後の生徒が笑っていられるようなことを全く教えられていないと反省しました。それにしてもN高は向上の中にポツンと建っていて驚きました。

2007年7月 9日 (月)

授業参観

 ある高校で授業参観があるというので行ってみた。「高校の授業参観なんて、来る親は少ないだろう…」と思いきや、日曜日ということもあってか、かなりの人出。
 個人的には、進学校の70分授業ってどんなことしているのか興味があった。
 数学の授業だったが、私語なし、居眠りなし、教科書忘れてる生徒なし。先生の説明もわかりやすく無駄がなく、板書も美しい。基本ができたらいくつかの応用パターンの解説。50分、センター試験のテクニックも少し説明して、あとは練習問題を解く。静かに淡々と。

 70分授業というから、どんな特別のことをしているのかと思ったが、何のことはない。70分といっても、トレーニングを含んでのこと。基本と応用パターンも、今は、いい問題集が出ているのでそれらを参考にすれば授業の組み立てはそれほど難しくない。センター試験の解放テクニックだけを目的にするなら、進学校の先生は意外とラク?と思ってしまった。要するに、50分を70分にしたって、授業の質が、「教科書どおり」の正解主義のままで、教科の知的おもしろさの探求や正解主義の批判的検討がなければ、ただ長いというだけだ。
 むしろ気になったのは、発問されたときの生徒のリアクション。それほど難しい問題でもないのに、一様に黙り、促されて蚊の鳴くような小さな声で答える。これってなぜだろう。深い問題がありそう。
 ともあれ、問いと答えが教師と生徒の1対1に閉ざされていては、周りの生徒には伝わらないから、学びの空間は立ち上がってこない。小さな声の答えでも、とりあえず先生がすくいあげて異論反論を促すだけで授業の質は変わるのになあ。(たぬき)

2007年7月 8日 (日)

タヌキの休日

070616_134401   先日、憲法成立時の民衆の運動を描いた「日本の青空」という映画を観に行こうと出かけたら、日にちを間違えていてアウト!妻に文句を言われながら、しかたないので中之島バラ園と東洋陶磁美術館へ。でも、「安宅英一の眼」展が思いの外よかったので満足。喫茶室の「ばらジュース」と「ばらゼリー」もきれいでしょう。(でも高いけど…)

 ***********************070623_164101
 和紙の里“今立”には、山裾に古い民家の町並みが残る。気持ちよい風が吹いて、うっとりしているワンコをパチリ。
 さて、今日は採点をさっさと終えて、うちの学校の野球部の応援に行こう。

2007年7月 7日 (土)

熊本大会基調発題

今年の基調発題

今立の風景、いいですねえ。(※注)ぽっかり日程が空いてたので、一緒にいったらよかったな。福井は「なぜか長寿」というコピーがあるらしく、平均寿命が男女とも全国2位。「もっとも住みやすい県」というデータもあるとか。そういえば以前、福井の川に魚釣りによく出かけていたとき、ここに住んでもええなあと、流れる川と白い山を眺めながら思ったこともあります。あーあ、またソースかつ丼食べたーい。
 
 さて、今年の「基調発題」が「高校生活指導173号」に載っています。みなさん、もう読まれましたか?173号には井沼さんのいじめの議論に関する文や、長野さんの文が載っていて、じっくり「基調発題」を読むのが遅くなりました。
 書き手が、いつも難しいことを言ってる、というイメージのある岡村さんだけに、さぞかし難しい文章だろうなあ、と覚悟して読み進めましたが、さにあらず、大変解りやすい(書いていることについて賛同するかどうかは別にして)。だから、討論もしやすいのではないでしょうか。たとえば、112ページの生徒を代弁する教師の捉え方について、井沼さんはどう応答するのだろうか興味のあるところです。

・・・と、話しを人にふって、肩慣らしの投稿は終わりますね。(ぼん)

注:6月24日付記事をご参照ください。

2007年7月 5日 (木)

N夫さんの学校で…

 今日は、N夫さんの学校の教研に、講師で呼ばれて行きました。N夫さんの学校は若手教員が多い。ならば、うちも若手を連れて行って交流しようと、「海の見えるパーキングエリアでランチおごるよ」と誘って4人でGO!ところが予定していた高速の出口が出られずに、開始時刻ぎりぎりに滑り込み。あせあせ…。
 ケーキと飲み物を用意して待っていてくれたN夫さんの学校のみなさん。温かく迎えてくれて、さっそくワークショップ。こんな感じでやってみました。

 <ウォーミングアップ編>
 ①本日の席順:「下のなまえ、アイウエオ順で」
 ②最高の笑顔で向かいの人とご挨拶
 ③名刺交換:「○○に似ている(と言われるor思ってる)△□です。…」
      ポストイット2枚に、2種類の名刺を作り、名刺交換。「ほんま、似てる!」と「え!     似てないやん」とか、自然に和みます。次は、
 ④授業で簡単ゲーム:「英語でしりとり」、「国名でじゅずつなぎ」
   うまく集中を作れないクラスで、怒るばっかりじゃなくて自然に生徒をつかむワザにな ればと、2つ紹介。
 ⑤他教科のゲームを作ってみよう    
   ④の要領で、今度はグループでそれぞれゲームを創作。条件は「簡単・誰でもできる・5分以内」。「画数ゲーム」「食べものピラミッド」から「小作りゲーム」???まで、楽しみながら5つのゲームを作りました。

 ここで、コーヒーブレイク。さて、後半は…
<「現在と未来をつなぐ」指導案づくり編>
 ①「いま、困っていること」を3つ     *条件:名詞形はダメ、動詞形で
 ②「いま、時間をかけている(とられている)こと」を3つ
 ③「いま、(指導)をくふうしていること」を3つ
   ここまで出して、特徴を分析。それから、
 ④「今の生徒たちの5年後、10年後(あるいはずーっと先)のために教えたい(育てたい)こと」を3つ
 ⑤ ④の気に入ったものを選び、現状①②③から④につなぐ指導案を考えてみよう。

 ほんとは⑤までやりたかったけど、時間がなくて今日は④まで。
 ねらいは、日頃、後手後手の対応や見通しのない指導に追われることが多い中で、5年先10年先に「こんな大人になって欲しい」というビジョンを持って、普段の仕事を見直そうというもの。でも、「努力や我慢ができる人に…」「勉強のおもしろさがわかる人に…」と、どこまでも先生でした。ちょっとまずったなあ。もうすこし「人生を豊かに生きる」ためのスキルを掘り起こしたかったのだけれど…。
  参加者のみなさんの感想はどうだったか、気になる私です。(たぬき)

2007年7月 1日 (日)

教えこみ授業とグループディスカッションのつながり

たぬきさんからのレスポンスです。

 N夫さんの「教えこみ授業の模索」、興味深く読みました。エピソード1の場面、表面の私語の裏で、きっと少なくない生徒たちの内面に集中が生まれただろうなと想像します。
 昨年、教えたMという女子生徒のことを思い出しました。彼女はいつも友だちとしゃべり続け。敵対的ではないのですが、とにかく僕の話に興味を示さない。何度となく「M、きかんか!」「きいてんで」「じゃあ、答えてみ」「○○(とんちんかんな答え)」「きいてへんやないか!」というむなしいやりとりをしました。
 ある日の授業。授業のヤマ場の場面で、笑い出すので注意したら、「ごめん、先生」と口では言いながら、ますます笑い続ける。ふと気づきました。「おまえなあ、笑い、自分でも止められへんのやろ」「そう!そうやねん。センセ、ほんまゴメン。アハハ…」。
 この会話のあたりから、Mは目に見えないところで少しずつ変わったような気がします。今は彼女も3年生で、私語はなくなりました。
 すれ違っていた回路が、ある日一瞬つながるって感覚、授業でありますよね。

 教えこみ授業とグループディスカッションとの対比。対極にあるのではなくて、要は、対話の回路がつながるベクトルが、「教師と生徒」なのか、「教師をコーディネーターにしながらの生徒と生徒」なのかという違いだと思います。
 いい教えこみの授業では、教師と生徒のやりとりに、他の生徒も少なからず心の中で参加していることが多い。要は、心の中のつぶやきを、少し外へ出せるスキルをどう教えるか。小さなつぶやきをみんなの問題に取り上げる場面を5分でいいからどうつくり出すか、ということではないかなと思います。(たぬき)

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