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2010年8月21日 (土)

北海道大会に感謝(報告3)

全体会Ⅰの庄井先生の講演「自分の弱さをいとおしむ」の中で、庄井さんは、学校というシステムがサポーティブな関係ではなくて「責め合う関係」になってしまっていて、それが一人で背負い込むという「不安や困難の私事化」・生活指導の困難を生みだしていること、また、たえず評価の目にさらされる中で、「見捨てられ不安」が生徒にも教師にも高まっていることを指摘されます。そこを克服するには、「脅しで人を動かす」戦争の文化ではなく、「脅しで人を動かさない文化」すなわち「平和の文化」を構築することが必要だと言います。私たちの指導(要求)が「脅しの文化」として生徒に甘受されるのではなく、「平和の文化」で受け入れられるような指導の質を子どもの視点から問い返したいと問題提起されました。

 庄井さんは、人間は自分を恢復しながら成長できる存在であると言うことをレジリエンシー(Resiliency)という言葉で表します。強さも弱さも含めて生徒まるごとを理解する、指導の可能性をさぐっていくその枠組みがレジリエンシー(Resiliency)です。表題の「自分の弱さをいとおしむ」という意味もそこに通じると言います。対人援助の専門家として生涯必要な力、それが「自分の弱さをいとおしむ」感覚の大切さなのだと言います。高度成長期のような「生徒の強さを伸ばす」という生活指導の思いこみではなく、「生徒の弱さとどう向き合うか」「生徒の弱さをどう理解して支援していくのか」、この視点に立つとき、庄井さんは、25年前にあるカウンセラーから言われたことの言葉の意味が大切なのだと言います。今、高校生は強さに脅迫されている。自分が「強くなければいけない」という観念、脅迫的な弱さへの嫌悪感(「脅迫感覚」)にとらわれているのではないかと指摘されました。

 続けて、高校生は自分の弱さを隠して自己を守るために、明るくなければならないとハイテンションな「躁的防衛」に陥り、子どもの「弱さへの不安感・嫌悪感・拒絶感」の反映であると言います。実は子どもたちは、自分の弱さも強さも丸ごと受け止めあえるような友だち・他者を求めているのであり、一方で、弱さをだしてしまうと周囲との関係が断ち切られてしまうという恐怖感があると言います。だから、子どもたちは「他者よりも弱くならないための闘いを続け」、「他者との比べクセを脅迫的に身体化」していて、しかし、一方では「上から目線」「強権的善意」(教師が生徒の都合を無視してあれこれ与えて・用意してしまう)への違和感を感じていると言います。

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