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2010年12月18日 (土)

奥が深いぞ!「ぴらいち」③

井沼です。全国委員会に行ってきました。MLぴらいちが、青森や熊本で評判になっていると知ってびっくり!これはちょっとブームになるかも???

さて、続きです。

2.「偽りの物語」に苦しむ

 Xさん、Yさんは、「小さな反抗」や「許しがたい行動」に機敏に対処していける「できる教師」に自分をあてはめようとして悩む。そのような教師になることが、よい教師になる道(あるいは教員採用試験に合格する道)だと思っているのかもしれない。けれど、それは、本人自身が本当に望んではいないという意味で、「偽りの物語」なのである。苦しさは、実は自分が望んでもいない物語の主人公になろうとするから生まれるのではないか。彼らが探している教師と生徒の本当の物語は、表面的に求めるところとは別のところにあるのではないか。だとしたら、彼らの語る「偽りの物語」のなかから、彼らの本当の願いを聞き出してあげることが大切ではないだろうか。「ぴらいち」という学びかたで、最も鍵になるのは「聞きこみ」にあると、僕は思っている。

3.いっしょに生活をつくる
 生徒指導部で初担任のZさんは、Aさんとのやりとりを次のように報告した。

「4月に入学し、ひと月経った頃、Aさんから早退の申し出がありました。「体調は良いけれど、帰りたいから帰らせて!」そう言われた私は、「これはサボりだ、阻止しなければ!」と思い、…Aさんと3時間話をしました。はじめは「帰りたい!」(Aさん)「あかん。熱無いし6限終わるまで学校にいなさい!」のやりとりだったのですが…私もAさんも息苦しくなり、途中からAさんの中学時代の話になり、なぜか最後はクラスメイトの誕生日をカレンダーに書き込み、クラスの誕生日カレンダーを作っていました。その合間に、Aさんが「クラスに友達おらんから嫌や」と帰りたいほんとの理由を話しました。」(Zさんのぴらいち「クラスを嫌がるその訳は…」)

 僕は、「私もAさんも息苦しくなり…」という記述に惹かれてしまった。生徒のサボりを許してはならない、というある種の強迫観念のような息苦しさをZさんはあっさり投げ捨てて、Aさんの生活を聞き、共感していく(たぶん)。だから、Aさんの「帰りたい本当の理由」が出てきたのだろう。

その後、Zさんは、Aさんともうひとりクラスで孤立しているBさんの3人で交換ノートを始め、

「私とAさん、私とBさんから始めて、私とAさんとBさんになり、…2人の思いを私が知ることが出来ました。忙しくてなかなかできない声かけができました。少し仲良くなっていたAさんとBさんの仲が深まりました」と語る。思い悩みながらも、Aさんの指導は生徒といっしょに生活を作ろうとするから、彼女たちに追いつき捉えていくのだろう。

                           (つづきます)

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