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2011年10月 5日 (水)

「この条例に賛成!」の人へのアンサー本をつくっています

「橋下さん大好き! 48連発」と称して、「教育基本条例」賛成の声をいっぱい集めました。

それに対するアンサー本(ブックレット)の緊急出版に参加しています。
たとえば、こんな。
(まだまだ改訂前の一次稿です)

Q1 橋下さんは「大阪の教育を日本一」を掲げてきた。「教育基本条例」をつくり、いよいよ本格的に取り組むようや。いろんな「抵抗勢力」にも負けず、よぉがんばってはるやん。応援してあげなあかんと思うんやけど。

A 確かに、橋下さんの情報発信力はすごいし、橋下さんのおかげでいろいろと大阪が注目されたのは事実やと思うで。

 でも、しっかりナカミを見てや。この条例が通ったら、ほんまに大阪の教育はよくなるんやろか。現場の教師や教育委員会の先生だけでなく、教育を研究している専門家=大学の先生から教師をめざす大学生まで、少しでも教育に関わった人たちがこぞって、「大阪の教育がめちゃくちゃになる」と反対しているのはなんでやろ。

 ジャーナリストの堤未果さんが、2002年にブッシュ政権下で「落ちこぼれゼロ法」(NCLB法)を導入したあとのアメリカの学校教育と教員、子ども達の姿をルポされてます(※1)。結論は、「NCLB法が最悪の結果を招いた」。そしてこの「NCLB法」と「教育基本条例案」の内容は、多くの箇所で実によぉ似てるんや。まさしく5年後、10年後の大阪の姿と写し絵のよう。成績競争主義の中で、不正や改ざんがおこなわれ、教師は給与格差をつけられ孤立し、もともと高くない社会的地位と賃金の中で、2人に1人が5年以内に退職していったアメリカの事実。安定しない学校の中で、子ども達は荒れ、地域間格差は激しくなる一方、そして不満をもった保護者が、教師にクレームを言い続ける――いくら「がんばったはる」からと言って、現場や専門家の意見を何もきかずに知事が教育の世界に乗り込み、強力な「上意下達」を導入してええんやろか。

 専門家の指摘を無視して行ったWTCへの府庁移転問題では、今後30年間の財政負担が1201億円に上るという試算が出たばかり(※2)。確かに大損したけど、教育の失敗は、お金だけでは済まないだけに慎重に中身を見たいね。

(※1)堤未果『社会の真実のみつけかた』(岩波ジュニア新書、673)(2011年2月発行)
(※2)2011年9月6日 大阪府発表

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