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2012年10月14日 (日)

オランダ在住の教育研究者、リヒテルズ直子さんの講演会に行ってきました(上)

  先日、オランダ在住の教育研究者、リヒテルズ直子さんの講演会「 どうする?これからの大阪 市民参加でつくるまち・学校ってどんなん?」に参加。リヒテルズさんはこんな方です。

http://www.naokonet.com/ 
 
オランダの教育の自由とは、「学校の自治」と「教育の自由」から成り立ちます。それは、フランス革命に代表される近代市民革命以降の民主制をふまえたものです。オランダはプロテスタントとカトリック、そしていずれでもない自由な人々が混在する中、プロテスタントの人々が教育の自由を主張してきたそうです。1917年の憲法改正を機に、そうした自由は「理念の自由」「設立の自由」「方法の自由」として確定していき、200人ほどの署名があれば学校が設立できるしくみができあがり、また国が定める教育内容以外に3割程度までは各学校が自由に教えることができるそうです。1969年以降、ポストモダンの流れの中で、国のための教育よりも機会均等で一人一人が大切にされる社会をつくるための、市民のための教育が柱になっていきます。

その柱は「民主的シティズンシップ教育」これは2006年から初等・中東教育で義務化されていきます。その内容は、①民主的法治国家の基本的価値観を教える ②公共の利益(を教える) ③能動的な社会参加(を教える) ④仲間市民としての子ども(ととらえる) ⑤民主社会に生きる市民的行動の練習の場(学校)となっています。シティズンシップは3つの類型として把握されています。まず、「個人的な責任を負う」(法を守る。秩序を守る。)次に「参加的行動(共同体に参加する)さらに、「社会的正義を守る」(社会・政治・経済の現状に批判的態度であること。変革のために努力すること)です。

こうしたシティズンシップ教育では、最終的にデモクラシーを教えることを重視するといいます。デモクラシーは民衆による支配(統治)という意味ですが、これを民主主義と訳すことはあまり適切ではないということです。つまり、「自由主義」とか「社会主義」とは考え方であり、1つの価値観の体系です。シティズンシップ教育とは民衆による統治を教えることであり、ひるがえって自分と異なる価値観を受け入れるのがシティズンシップ教育の要諦であるというわけです。

(首藤。つづきます)

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