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2012年11月22日 (木)

【立ち読み】「早蕨」10月号⑦ 194号岡村論文「政治と教育政治の関係」に学び、教育基本条例の具体化に対抗する実践を考えてみた。

7.授業アンケートを政治化する
 では、現場は何ができるのか。授業アンケートを管理職の学校マネジメントの情報調達の役割から、生徒の当事者としての意見表明として政治化させていく道を考えたい。
 1つは、おそらく放っておけば設けられないであろう自由記述欄をアンケートに盛り込むことが考えられる。用意された質問に答えるだけの受け身のアンケートより、自由記述欄は、質問者の意図を超えて政治化できる可能性があるだろう。

 2つめは、授業アンケート結果を職員会議なり、できれば生徒や保護者にも公開する世論をつくることが考えられる。「評価・育成」の趣旨を考えれば、また、管理職が本気で学校全体の授業力底上げを考えるなら、アンケート結果の公開は必然だろう。教員にとっても、管理職の授業力評価にビクビクするよりも、学校全体の授業力アップの取り組みの中に自分の授業を位置づけて自己点検した方が前向きになれるのではないか。

 3つめは、学校全体の授業力アップの取り組みには、一方の当事者である生徒との意見交換は欠かせないという共通認識の形成である。どうしても授業アンケートの結果が生徒に公表されないなら、校長と生徒会(有志)の懇談会という形などを通じて、授業について生徒と学校が直接に意見交換する場をつくれないだろうか。「アンケートを取るんだったら、直接、僕らの声も聞いてほしい」という生徒会の要求を管理職が断る理由はないだろう。

  以上の取り組みがどれほどできるかは、私にもわからない。すべて画餅なのかもしれない。けれど、授業アンケート賛成・反対を、生徒を抜きにしたところで行っていても、何も変わらないどころか事態は悪くなるかもしれない。生徒を、学校の一方の当事者として正当に遇する、その目標に少しでも近づくためにじたばたしてみたいものだ。
 
(井沼淳一郎。「早蕨」10月号。購読申し込みは、左記、「メール送信」へ)

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