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2012年12月 4日 (火)

1年1組の物語⑤

〈文化祭・2〉
                                                           河内   愛子
夏休み、生徒達は登校すると決めた日には入れ替わり立ち替わりやって来て、作業をして、片付けて帰るという日々が続いた。しかし、やがて、来る人が固定化してくる。「ライン」で回しているらしいが、A、H、T、K、Y、S、Si(女子)、N、J(男子)がほぼやってくるメンバーになった。そのメンバーも、バイトなどで全員集まるのは難しく、4・5人の日もあった。
女子文化委員(女子は2人いた)のひとり、Hのイライラがつのってくる。AやT・Yは活動自体を楽しんでいて、Hに「夏休みが終わったら、みんな来るって」と言う。私も、あまり無理に頑張らなくても、夏休みが終わってからみんなでがんばろうと声をかけたが、そのうちHはあまり来なくなった。
 そのうち、Aも来ない生徒達に対して不満をもらすようになった。やってくれそうな男子に声かけを勧めると、Aたちは、バスケ部男子2人に声をかけ、買い出しに出かけることに成功した。(うちのクラスの男子は運動部加入率が高いので、クラスには目が向きにくい)

  夏休み最終週は、A・H・Tは、はじめからここはバイトと言っていたので、来られるメンバーだけで作業を続けた。Y、S、Si、K(女子)N、J(男子)が来ていた。来週から授業という日、「掃除に来たほうがいい?」と聞かれ、思わず「手伝ってくれたら嬉しい」と言ったら、本当に、女子がやってきた。Y、S、Si、Kの4人が来てくれて、教室をきれいに掃除した。(こんなの初めて!)

  夏休みが明けた。私は、夏休み中の作業の様子を語り、みんな都合がある日は仕方がないが、残れる日は残って思い出に残る文化祭にしようと呼びかけた。しかし、A・Hらが「残って」と言うが、夏休みより多いものの、残る人数は多くない。そこで、黒板に残れる日を書いてもらうようにしたが、書いてくれない人もいて、残る人はあまり多くない。(しかし、LHRの時間には、みんな一生懸命作業をしている。やる気が無いわけではない)1週間はあまり進展せず過ぎた。
  私は、学級委員のMを呼んで、中心で頑張っている女子達を支えるためにも、いろんな生徒に残るよう声をかけてほしいと頼んだ。彼女は、勿論わかってますと答えた。
Mはダンス部で忙しい中、声もかけ、残れる日は残っていた。

  文化祭まであと2週間という月曜日、水泳部Sy(男子)が残った。試合が終わったのだろう。この日から、彼は毎日残るようになる。彼は、設計図を作り直し、机がいくついるのか、段ボールが何枚いるのか計算した!机が126、段ボール約140枚。(私とMがアバウトに設計図どおり作れるのか検証していたが、詳しい数まで計算していなかった)そして、かなり段ボールが足りないということが発覚すると、親を説得し、自分の家の段ボール(新品!)40枚を持ってきてくれた。Syの加入で、生徒達に弾みがついてゆく。

しかし、段ボールはまだ足りない。しかも、よそのクラスが少しずつ動きだし、段ボールを集めて回るようになったので、近所の店に行ってももらえなくなった!ピンチ!!まだまだ足りないのに!                                     つづく

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