「高校生活指導 18歳を市民に」196号ができました!
196号全体のコンセプトは、<生徒の希望となるような生徒会>の再生です。
近年、いじめ自殺、「体罰」自殺など、生徒が命を絶つ悲しい事件が続いています。にもかかわらず、大人の騒ぎ方にくらべて、同世代の子どもたち自身の意見表明や行動を見聞きすることはほとんどありません。日本の高校生は、地域政治はもとより学校政治への参加からも遠ざけられた結果、あまりにも非政治空間の中で沈黙しているかのようです。学校では「教師がルールを作り、生徒は黙って従う」(酒田孝)という流れが制度的にも文化的にも強まり、「生徒会自治の形骸化」が進行しています。生徒の意見表明や自治が尊重されないことと学校における暴力性の浸潤は、深いところでつながっているのではないかと思います。
生徒会は、たとえ今は「学校の下請け機関」のような状態であっても、制度として生徒自治を一定保障するものであり、生徒会活動を通して民主的な政治体験や制度変革を経験できる「可能性」を秘めています。また一見、「非政治的」に見える高校生の発言や行動にも、現状批判や変革の種子が眠っているはずです。生徒の要求を掘り起こし、学校生活変革のリーダーとなれる生徒会をどう育てるか? 酒田基調発題を軸に196号全体から読み取っていただければ幸いです。
新機関誌も、196号で3冊目になります。現場は多忙を極め、編集委員も同様ですが、これまで以上に編集委員の相補的チームワークでつくりあげた1冊です。前号からデザインを一新し、おかげさまで好評を得ていますが、今回さらに、表紙擦れによる痛みをなくすための保護カバーをつけてみました。
進化する新機関誌は、いつでも現在進行形です。ぜひ手に取ってみてください。書店に並ぶのは8月末になるので、早く欲しい方は、inuma@mug.biglobe.nejp までメールを!
井沼淳一郎
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